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エピキュロスの晩餐会潜入レポート

2019.11.18

「エピキュロスの晩餐会」

おそらく聞いたことがない人が多いのではないだろうか、私は全く知らなかったし、友人に誘われたときは何かいかがわしい会なのかなと思った。

1912年、近代フランス料理の祖、オーギュスト・エスコフィエがフランス料理の素晴らしさを知らしむるためにヨーロッパの37都市でディナーの同時開催を始めました。

その後大戦などの影響で中断していましたが、2008年からエスコフィエの誕生日10月28日に復活しました。

エスコフィエの料理理念や技術を尊敬する世界の料理長たちがパリ、ロンドン、ニューヨーク、上海、ブエノス・アイレスなど世界中の都市で晩餐会を開催し、多くのお客様が毎年ディナーを楽しみます。

日本でも毎年開催を続けて参りましたが、今年は初めて、日本エスコフィエ協会主催のもとに日本各地、7都市9箇所で同時開催することになりました。
各会場とも協会会員が一夜限りの饗宴を繰り広げます。選りすぐりのシェフ達の渾身の一皿をお楽しみ頂くまたとない機会です。皆様のご参加をお待ちしております。

とのこと、非常に面白そうである。大阪の会場はリーガロイヤル。参加費は15,000円。
事前にメニューを見ると、

【冷製料理】

一口アミューズ・ピンチョス・タパス

シャルキュトリー盛り合わせ

オーラキングサーモンのマリネ“グラブラックス”

パテアンクルート“グルマンディーズ”カッティングサービス

サラダヴァリエーション

【温製料理】

サーモンとホタテ貝のノルウェー風〔今城〕

スズキとカナダ産オマール海老のトゥルト 赤ワイン風味のベアルネーズ〔川本〕

フランス産フォワグラとハニートリュフの魅惑のマリアージュ〔寺田〕

蝦夷鹿ロースのコンソメ煮 彩り野菜を添えて〔中田〕

岩手県産‟鶏王”のヴェッシー包み風 エストラゴン香るシュプレームソース〔北川〕

なにわ星の豚骨付き背肉のファルシを五香粉の香るブレゼに〔米田〕

オーストラリア産仔羊のロティ プリンス・オルロフからのイマジナッション〔西川〕

大阪ウメビーフロース肉 セップ茸とジャガイモの饗宴〔高橋〕

なんと楽しみなメニューでしょうか🌸

〔 〕の中の名前が担当するシェフの名前である。

この中で、サーモンとホタテ貝のノルウェー風、という一見一番シンプルそうな料理を担当する今城さん。帝国ホテルのシェフだが元フレンチの日本代表選手の一員という素晴らしい肩書。
この今城さんとはちょうど先日一緒に福島の超隠れ家フレンチ(すごすぎるのに有名でなさ過ぎて紹介したくない店ナンバーワン)で食事をして、エピキュロスの晩餐会の裏側を聞いておいた。

各料理を担当するシェフはホテルのエース級の人ばかり、なにかしら賞を取ってる人も多いそう。ただ、今回の料理はレシピを指定したらすべてリーガの料理人が準備してくれるらしい。どんなレシピの書き方か気にはなるが、クックパッドのような感じではないと思う。
でも今城さんも含め、数人のシェフはやはり気になるので朝一で入って一緒に準備をしたそうです。素晴らしい。

前置きが長くなったが、まず会場の雰囲気。

ゲストは120人ほど、平均年齢は50歳というところでしょうか。やはりコアな会なので料理業界や、各シェフの顧客が多そう。始まる前からシェフと話してました。

この時点で空腹度はスイミングスクールの帰りレベルのかなりのもの。着席してメニューを見た瞬間、必ず全種類食そうという目標と意気込みができたが、1時間後には叶っていた。

その夢が無事1時間で叶ってしまったので順番に感想を書いていきたいと思う。ここには書いてないメニューもデザートもたくさんあったし冷製のアミューズまで書くととんでもない文章量になるので割愛します。焦って写真を撮り忘れている物もあってすみません。

サーモンとホタテ貝のノルウェー風〔今城〕

こちらは日本代表今城さんの一品。サーモンの火入れが完璧であった。もしかすると低温調理か何かかもしれなかったが、脂の少なめの個体のサーモンが何とも言えないやわらかさになっていた。次回の今城さんとの食事で聞いてみたい。ロゼのワインなどといただきたいところである。

スズキとカナダ産オマール海老のトゥルト 赤ワイン風味のベアルネーズ〔川本〕

いかにも伝統フレンチという感じの一品、オマール海老の香りがソースにもしっかり出て行ってアメリケーヌソースのよう、あたりまえに美味しいく反則。ぺろりと食べておかわりしました。

フランス産フォワグラとハニートリュフの魅惑のマリアージュ〔寺田〕

こちらはブースでしきりに近代調理法の一つという言葉が飛び交っていたが、フォアグラをトリュフの形のシリコンで整形し、トリュフ柄をプリントしたというアートみたいな一品。最初見たときトリュフがまるまる一個入っているのかと思って驚いたがすぐにそんなことありえないと思って2秒で違うなと思った。

蝦夷鹿ロースのコンソメ煮 彩り野菜を添えて〔中田〕

鹿。ピノノワールでいただきたいところですが、ボルドーの赤しかなく後述するがスパークリングで合わせました。

岩手県産‟鶏王”のヴェッシー包み風 エストラゴン香るシュプレームソース〔北川〕

シュプレームソースは酪農大国フランスらしいバターの香りの大変おいしいもの、ヴェッシー包み風なのは本物だったら豚の膀胱を使うからだそうです。豚の膀胱のなかでうまみを閉じ込めて煮る方法。膀胱まで使うなんてフランス人はすごい。

なにわ星の豚骨付き背肉のファルシを五香粉の香るブレゼに〔米田〕

改めて思うが、フレンチはソースが命。少しレアなポークもソースの絶妙な加減でその微妙な臭みを逆に生かす。こちらも個人的にめっちゃしっかりした白とかで合わせたかったですが、だいぶあっさりした白しかなく後述するがスパークリングで合わせました。

オーストラリア産仔羊のロティ プリンス・オルロフからのイマジナッション〔西川〕

こちらは個人的にラムの質が好きだった。ジビエ感が少しある香り。火入れもうまくやわらかい。たまにいいラムが入ったとか言って食べさせてもらうラムとはまた別の感じだが、非常においしかった。

ソースも抜群。今書いていても口の中にラムの野性味の香りが思い出される。ワインが飲みたくなってきた。

大阪ウメビーフロース肉 セップ茸とジャガイモの饗宴〔高橋〕

チョーヤの梅を食って育っている牛。ロースでさしもしっかり入った肉をミディアムくらいで焼いていたのでそこまで肉の差はわからなかったが、とにかくセップ茸の香りが最高においしい!

自分は香りが強い料理が改めて好きなんだなと最近つくづく思う。最近というかこの5年くらいずっと思う。バジル、シソ、カラシ、ワサビ、松茸、トリュフ、ポルチーニ(セップ茸)が絡んでくるとかなりの確率で「めっちゃタイプの味です!」と言っている。家の各部屋をそれぞれの香りにしたいくらい。ワインも香り高いピノが好き。

ワインといえば、今回の晩餐会はリーガであったのでリーガのハウスのパーティー用ワインだったと思うのですが、自分はあまり好きではなかったです。これは昨年リーガでの結婚式に行った時にも思ったのですが、こんなに歴史のある格式高いホテルが、なんでなんでしょう。おそらく自分の趣味とあわないだけだと思うが今回料理がおいしかっただけに残念。

安くても美味しいワインたくさんあるのになあと、おそらく相性が悪かっただけです。

結婚式で行ったホテルのハウスワインで言うと、帝国がおいしかったなあ、リッツよりも。

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